BLOG

子育て Vol.58 『愛と強い心』

森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子 

 先日、大ファンである高濱正伸先生の講演を聞くことができました。昨年もたっぷりお話を聞かせていただいたのですが、何度聞いてもオモシロイ!高濱先生は私の子育ての軸を作ってくれたと言っても過言ではありません。それと同時に「子育てはこうしなければならない」という見えない何かに縛られていた私の心をパッと解き放ってもらいました。初めて聞いた講演で、「男の子は〈カブトムシ〉と思えばいい」という言葉を耳にした時は、雷に打たれたような衝撃で子育て観が180度変わった瞬間でした。聞いたことのないお母様お父様には、次回の講演でお話しいただけるように頼んでおきますね!
 今回も、子育てがほぼ卒業した私にとっても、身につまされる話がたくさんありました。
 高濱先生はいつも、お母さんが笑顔でいるのが一番だとおっしゃいます。笑顔のある家庭、安心感のもとにぬくもりを与え続けることが大切。愛情をもって、強い心を育てていくことで自己肯定感が育っていく。自己肯定感は社会(幼稚園や小学校も)に出る子供達にとって、土台になっていくものです。過度な愛情をかけ、甘やかすだけで育つものではありません。『愛』と『強い心』の両方があってこそ育つものです。生活の中で喧嘩・失敗・絶望・挫折を経験することが強い心を作るチャンスです。子供のうちに大いに経験させましょう。そして、それを乗り越えた時に深い愛情で包んであげることで自己肯定感が育ち、伸びていく…。
 本当にそうだろうな、と共感できるお話ばかりでした。 

 私が子育て真っ只中の頃、『自己肯定感』という言葉すら知りませんでした。使ったこともなければ当然意識したこともなく。今思い返しても、自己肯定感が育つような言動は全くなく、逆に否定的な言葉で怒鳴ってばかりの母親でした。もう、本当に懺悔しかないです…。
 「親としての責任」「自分のことは自分で」「自立!自立!」そればかりを考えてしまっていました。『強い心』の部分では一番と言っていいほど意識し、「私がいないところでも自分で解決できるように」とか「友達と何かあってもちゃんと言えるように」とか強さばかりにとらわれていました。失敗や挫折の経験にも、立ち上がるための声掛けしかしてきませんでした。ぬくもり、笑顔、包み込むような愛情…そんなことを考えることはほとんどなく、「強くなれ」の一点張りでした。
 おそらく、我が家の子供達は自己肯定感低めです。(打たれ強さは育ったのではないかと思いますが…)幼少期でそれが決まってしまうのなら、親の考えや言動は本当に気をつけなければいけないとつくづく思います。でも、親の言うことを素直に聞くのはせいぜい九つくらいまでです。幼少期に親の考えを刷り込むのだとしたら、思春期以降には親の考えに自分の思考も入り、自分で決めた人生を進んでいくようになります。そこで重要になってくるのが自己肯定感なのでしょう。自信をもって自分の人生を自分で決めて歩んでいくのが理想ですね。なかなかそうはうまくいきませんが…。多少親に反発してでも、自分の意志を持って決めていくことの方が大切です。
 子供が小さかった時は、言うことを聞かせることに必死でしたが、私も子育てを通じてやっと大人になれ、今は子供達の話も聞いてやれるようになってきました。一人の人として話ができるように、押しつけばかりにならないように…と思いつつなかなかできずにいますが。

 二十歳を越えた子供達に、いまさらぬくもりとか、包み込むような、なんて言ったら気持ち悪がられるだけです笑。
 今、子育てをしているお母様お父様は、我が子の幸せな未来のために、強い心を育てつつ、ぬくもりと愛情を与え続けて下さいね。

NEW

ホームへ戻る >
子育て支援カフェ白水学園リクルート