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子育て Vol.14|『世界で一番大切な我が子のために』

白水奈々子

初めてのお子様が幼稚園に入園された方、幼稚園ママになって数年経ち慣れた方、久しぶりの幼稚園でちょっとドキドキの方、色々いらっしゃることと思います。そんな色んな保護者の方がいて、たくさんのカワイイ園児達がいて、全力で遊ぶ先生がいて、幼稚園はとても活気にあふれた幸せな場所です。今はまだ、朝に決まって泣く子や、お昼頃になるとなぜかお母さんを思い出して泣く子がいますが「幼稚園は楽しいところ♪」ということが分かれば徐々になくなっていきます。その為に、私たち教師も楽しいことをたくさん考えていきますので、泣いていてもあまり深刻になりすぎずに大らかに送り出してくださいね!…と、三年間泣いて登園した娘を持つ私が言うのもなんですが…。

そんな、我が子の友達の間では一番怖いお母さんで通ってきた私と、くすの木幼稚園 副園長の関 恵子先生と交代で、今年も子育て経験談を包み隠さず!お話ししていきます。タイトルを一新し、『迷子の子育て~我が子へのザンゲ~』として、私たちの全く完璧ではない子育てや失敗談が、お母さん方の子育てのヒントになれば…と思っていますので、お付き合いくださいね。

さて、我が家の子ども達は、もう三人とも卒園して10年以上経ちます。今年就活の大学4年生の長女、東京の大学で寮生活をしている大学2年生の長男、今春晴れてJK(あ、もちろん女子高生のコトです)になった次女です。それぞれが私を『母親』に育ててくれました。母になって間もない長女の子育て中はうまくいかないことの連続で苛立ってばかりいました。泣く→叱る→泣く→叱る…の繰り返しで、申し訳ないことをしていたと反省しています。でも、その時は、分からなかったのです。『子ども』についての色んなことが。

1歳半で長男も生まれ、甘えてくる長女を訳分からないくらい叱っていました。幼稚園に入る前までが一番多かったかもしれません。そんな娘が入園してからも泣き叫ぶことは想定内でしたが、年長までとは…。今はそんな子ほとんどいないですよね。それでも、私は家の中で泣かれる生活から解放されて、「バンザ~イ!」という感じでした。ひどい母親ですね~(笑)。でも、少し離れる時間ができたことでいい距離ができ、少しだけ余裕も出てきました。

そのうち、姉弟でよく遊んでくれるようになり、話も通じるようになり、訳分からないくらい叱ることも少なくなりました。今思うと、「何でうまくいかないの!」と自分の都合に娘を合わせようとして、合わないことに苛立っていただけだったのです。お母さんって、子ども達が目覚めた瞬間から、寝る時間までを逆算し、一日何をどう過ごそうと頭の中でアレコレ組み立てますよね。それが崩された時の苛立ち…。あぁ、私は全然目の前の子どもの姿を見れてなかった、そんな母親でした。

子どもって、考えもつかないことをしますよね。だからカワイイ、だから子育てって楽しい。今はやっとそう思えます。あの時、もっと見守ってあげられていたら…もっと穏やかに育ってくれたのかもしれません。でも、戻れないし、あの時があったからこそ私は『母親』になれたのではないかと思います。失敗だらけ、人に言えないような叱り方、いっぱいしてきました。でも子ども達は「お母さん、お母さん」って言ってくれていた。それが『幸せ』だったなんて気づくこともなく「お母さんって言葉がなくなればいい」って真剣に思っていた自分を今は、客観的に振り返ることができます。

子どもが手を離れるまでの子育ての時間は、限りがあり短いものです。どうか今の幸せな時間を大切にしてくださいね。そして、同時に私たち親が見据えるのは、手が離れてからの子どもの未来です。世界で一番大切に思うからこそ、手を出しすぎずに見守ることも忘れずに、子育てを楽しんでください。そして、困ったことがあればいつでも相談してくださいね!

森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子

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