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子育て vol.46『ペット…?いやいや、人間です』                   

 森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子

 6月に、私が尊敬し、大ファンである高濱正伸先生をお迎えすることができ、講演をしていただきました。今回も心に響くお話で、母として、教師として、未来を担う子ども達のために今すべきことを再確認することもできました。

 私が初めて高濱先生の講演を聞いたのは7年前、息子が高1の時でした。あの時に聞いた衝撃の言葉は今でも忘れられません。そして、間違いなく肩の力が抜けたのを覚えています。

 

 『男の子はカブトムシと思えばいい』

 

 カブトムシ…?人間ではなくて…笑?もともと、息子に対して理解不能のことが多々あり…

「どうして、そんな意味の分からない行動をとるの?」

「そんなに夢中になれるなら、他のことにも生かせないの?」

 そこで、カブトムシと思い、その生態を観察してみることにしたのです。すると全部が全部スッキリすることばかりではありませんでしたが、解消できたことも沢山ありました。それから、息子に対して、以前のようにイライラすることは少なくなりました。カブトムシと思えばいいと教えて下さった高濱先生のおかげです笑。

 ただし、可愛いペットとして我が子を育てるわけにはいきません。違う生き物、理解できなくて当然と思う行動があることは分かっていても、親として教えるべきことはあるのです。ペットは、今、目の前のコが、ただただ可愛い。その上、癒しまでもらえる。だから今、必死に世話をして可愛がる。でもそのコが大きくなったらこうなって欲しいなんて未来を考えることはほとんどないと思います。

 子どもは、違います。ペットではありませんよね。目の前の子は、確かに可愛い、何よりも愛おしい、時には何にも代えられない癒しをもらえます。だけど、ペットと違うのはその子の未来を考えて導いてあげなければいけないということ。可愛いだけの子育てをしていては、将来困るのは他の誰でもなく、子ども自身です。

 高濱先生は、九つまでに育てて欲しいこととして、『心の筋肉』とおっしゃっていました。失敗から学ばせること、我慢させること。そして、できるかできてないかでなくトライさせること。これらは、親にとっても子どもにとっても楽なことではありません。時には辛く、親子で泣きたくなることもあるでしょう。でも、将来子ども達が自分の足でしっかり歩んでいくために経験させなければならないことだと思います。同時に、避けて通ることもできます。手を貸し、口を出し、不自由なく物を与え、障害を取り除いてあげる…。…でもこれって、ペットですよね。

 息子は、ラグビーを続けていたおかげで筋肉はモリモリしていますが、心の筋肉がついているのかは残念ながら見ることはできないので、分かりません。もし心の筋肉がついていたとしても、それをどう使っていくかは、もう本人次第。ただ、大人になってからはつきにくい部位だということは間違いないと思います。

 ちなみに…我が家のペット(ギン7歳)は、犬とはいえ人間をイラつかせます。暴れん坊で、叱っても全然きいてくれません。ただただ可愛い、癒しの存在になってくれる日は来るのでしょうか笑。

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