森の木幼稚園・くすの木学童塾 白水 奈々子
新入園の子ども達も、少しずつ園生活のリズムをつかめてきた頃ですね。まだちょっとだけ泣いて登園している子もいますが、ほとんどの場合、泣くのはお母さんとの別れ際です。泣きながらでもお部屋に入り、そして先生やお友達と過ごすうちに気も紛れて笑顔も見られるようになってきます。お母様方は、朝泣いている我が子の姿を見て心配になる事もあるかもしれませんが、一生懸命新しい環境に慣れようと頑張っている子ども達は、間違いなく一日一日成長しています。どうか、背中を押してあげてくださいね。
沢山の園児の中には、色んな性格の子がいます。人見知りの激しい子や、黙って周りの様子をうかがっている子。また、逆に周りのことはお構いなしに振舞ったりする子。でも、どんな子であれ、今から、『集団生活』を学んでいくのです。親子で、そう決めたのです。そのためには、親子で覚悟も必要です。なかなか慣れるのに時間がかかる子もいると思いますが、毎日頑張って登園し、一日でも早く「幼稚園は楽しいところ」と感じてもらえるよう、私達も頑張りマス!
我が家の長女の入園は、かれこれ22年前にさかのぼります。もうこのページで散々話してきていますが、とにかくとにかく…泣きわめく娘でした。毎朝、別れ際に「おが~ざ~ん!おが~ざ~ん!」と、大声で叫ぶ。行きたくないと渋ることはあまりなかったのですが、とにかく離されることが嫌だったのでしょう。「覚悟」はしていたはずなのですが、毎朝のこの儀式は2年ほど続きました。
娘は、生後間もなくからその片鱗をのぞかせていました。3ヶ月になる頃から人見知りが始まり、誰に預けてもギャン泣き。ベビーカーや買い物カートも乗らない。(私の顔が見えないから?)泣きすぎて吐く、顔が内出血する、弟に八つ当たり。私は、「ど~してそんなに泣くの!」と逆ギレの日々…。
…そんなことを、毎年この時期になると思い出します。今となれば、すべて笑い話。その後、娘もフツーに成長し、人見知りだったことなど微塵も見せません。だた、その時の私は1ミリの余裕もなく、これがいつまで続くのかと不安な毎日でした。ですが、色んな親子イベントに参加して友達を作ったり、人生の先輩方に相談したりすることで、ずいぶん解消されました。あの頃、一人きりで悩んでいたらきっともっと辛かったと思います。
時代は、コロナウィルスによって生活の幅を大きく変えられることになりました。なかなか、同年代の赤ちゃんを育てているママさん達との交流もできにくくなっていると聞いています。「我が子の成長はどうなのかな?」「あんまり食べないけど大丈夫?」「遊び相手が近所にいない!」など、子育ての悩みや楽しさを分かち合える機会が、ほとんどない方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方は是非!!幼稚園にお話しに来てください!お母さん先生もたくさんいます。子育て経験だけでなく、幼稚園で様々な子ども達を見てきた経験からアドバイスできることもあります。園庭開放も始まりましたので、お気軽に声を掛けてくださいね。
さて、この『迷子の子育て~我が子へのザンゲ』。くすの木幼稚園 副園長の関 恵子先生と一緒に、自身の子育てを振り返りながら少しでもお母様方の子育てのヒントになればと思い、綴っていきます。ヒントというよりは、ザンゲ。自慢できるような順風満帆な子育てはしてきていません。どうしてあの頃、もっと子どもの気持ちに寄り添ってあげられなかったのだろう…どうして目の前の子どもより、体裁を気にしてしまったのだろう…。そんな、赤裸々な告白デス。
このページの連載も6年目になり、ザンゲしていた我が子達は、もうコドモではない年齢になりました。初めの頃は、リアルタイムに悩んでいたことも書いていたのですが、最近は、悩みというよりも子育ての答え合わせの段階にきている気がしています。私達のリアルな子育てに共感していただければ幸いです!本年度も、よろしくお願いします。